胃腸炎と洗濯と

おはようございます。

先日、子供がウイルス性胃腸炎で嘔吐をしてしまったのです。もちろん本人が一番つらいのですが、布団の上で吐かれてしまうと吐瀉物の処理に追われます。タオルを敷いたのでそこに吐いてくれたら、ビニール袋を持ってきたのでそこに吐いてくれたら・・・こちらとしてどれだけ負担が減るだろう?と思っていたとしても、都合よくそこには吐いてくれません。

二次感染を防ぐためにも布団が汚れてしまったらすぐに対応するというのが鉄則です。乾燥してしまうと、ウイルスが飛散してしまうため注意が必要です。まずは固形物をペーパータオルなどで取り除きます。ふき取ったペーパータオルなどはビニール袋に入れて上部を縛った上で廃棄します。取り外した布団カバーは流水で洗います。水で落ちる部分まで取り除くことができたら、0.02%の次亜塩素酸ナトリウムに30分~60分浸します。といっても都合のいい0.02%次亜塩素酸ナトリウム水溶液などありません。市販されているキッチンハイターのような塩素系漂白剤は5%製品であることが多いので、こちらをペットボトルのキャップ半分ほど入れて水を500mL加えます。これで完成です。塩素系漂白剤は色柄物には不向きです。そういう時は熱湯消毒をします。85℃で1分以上です。ポットでお湯を沸かしてそちらを吐いた場所にかけるようにします。

布団の処理と、子供の手当と両方同時進行でやる必要があるので優先順位をつけてやっていきます。次亜塩素酸ナトリウム水溶液を作っている時間がない場合はとりあえず水を入れたバケツに入れておくだけでもいいのです。これだけでもある程度は汚れを落とすことができますし、中途半端に乾燥させてウイルスを飛散させることはなくなります。子供の手当が終わったら布団カバーにお湯をかけるだけでもいいのです。完璧にやろうとせず、できることをできる分だけ確実にやることの方が大切です。

下処理が終わった後は、コインランドリーの洗濯機へ入れて通常通りの洗濯をを行います。できるだけ単独での洗濯が望ましいといわれています。洗濯の後は乾燥機を利用しましょう。乾燥機のドラム内が高温になるため、ウイルスがが分解されてしまうからです。ウイルスとはタンパク質と核酸(DNAやRNA)からできた粒子なのですが、高温になるとタンパク質が変性して、分解されます。コインランドリーの乾燥機はその温度まで上げることができるため、乾燥機を回すことで、ウイルスを分解除去することができてしまいます。

洗えない布団においては取り除けるものは取り除く。吐いた場所を熱湯消毒する。ポットのお湯を直接かけるわけにはいかないので、タオルに熱湯をかけてそのタオルを患部に当てます。乾燥機が使える場合はここでコインランドリーの乾燥機に入れます。乾燥機を回すことで、ウイルスを分解除去することができるからです。中途半端に乾燥させてしまうと、ウイルスが飛散して二次被害を生じてしまいますが、高温下でしっかり乾燥させるとウイルスは死滅できるのです。

子供の胃腸炎の経過としては数日で治ります。たった数日ですが、本人のケアと洗濯の山で忙しいのです。