乾燥機で縮みや硬くなるのは?

おはようございます。

連日寒い日が続いています。

コインランドリーは寒い日でも暑い日でも主婦の味方です。特に乾燥機は優秀で、乾かすためだけに来店するという方も多いです。一方で乾燥機を使うと縮みや硬くなるといった訴えもあります。これは正しく乾燥機を使っていないことによることが多いです。

熱に弱い素材は乾燥機には不向きです。当たり前のことですが、毛や絹といった動物性の繊維は熱に弱いです。この繊維はタンパク質から作られているため、乾燥機の熱風によりタンパク質が変性します。タンパク質の変性は「ゆで卵現象」とも言いますね。そして一度ゆで卵になってしまったものは生卵には戻らないのです。生卵はやわらかくトロトロしていますが、タンパク質が変性したゆで卵は硬くなります。

ドラム内を回転させて乾かしていくのですが、この過程で落下衝撃が繰り返されます。この衝撃があることにより一般的な繊維ならば繊維がほぐれてやわらかくなるといったメリットがあります。しかし、その衝撃により押しつぶされてしまうと繊維が圧縮されて「縮み」という現象が起こることがあります。これも毛や絹を使った服で起こりやすいです。

化学繊維もナイロンなど熱に弱い素材があります。レーヨンにおいては絹に似せた繊維であることから取り扱いも絹と同じようにする必要があります。

結局のところ「洗濯表示」を見てから乾燥機に入れましょう。ということなのです。「基本の徹底」ですね。

コインランドリーの乾燥機は家庭用より温度が上がります。だからこそ、これくらいはいいでしょ?と思わずに基本の徹底です。洗濯表示で乾燥機はOKになっていますか?温度が上がることで得られるメリットをたくさんもらうためにも基本の徹底は大切です。温度が上がるとその分早く乾くのです。「乾燥=温度×風」なので温度が高いとその分よく乾きます。風においても大切なことで、コインランドリーの乾燥機はモーターが大きく強力な風を起こすことができます。つまり、風も強力です。

またドラムの回転による落下衝撃も大切な要素です。これにより繊維がほぐれてやわらかくなるのです。そしてさらに繊維の奥に空気が入り込むようになります。

また高温にすることで、細菌、カビ、ダニといった生物は死滅します。その死骸は乾燥機のフィルターを通して回収されます。つまり、乾燥機を回すだけで清潔になるのです。

正しく乾燥機を使えば繊維は硬くならないですし、清潔でふんわりと仕上がります。