チーム(夫婦)の成績を上げるスキンシップ

出会った最初は、言葉で話すことや表情や仕草で

コミュニケーションを取ることがほとんどです。

親密さが増すにつれて触れあい、

触覚で感じるスキンシップのコミュニケーションが深まってきます。

手を繋いだり、腕を組んだり、ハグをしたり、

キスをしたりと関係性の深まりとともに体の密着度も上がってきます。

 

デイヴィッド・J・リンデン著、岩坂彰訳

「触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか」河出文庫

<https://amzn.to/3lMeTW1>のなかで、

NBA選手の身体的接触と成績の関係の調査で

「シーズン開幕当初の選手同士の身体的接触は、個人についてもチームについても、

シーズンを通じた成績と関連を示した」と

スキンシップがチームの成績を上げる効果があったと研究成果を上げています。

 

また、同書では「有意な結果として、ホットコーヒーを手に取った被験者は、

冷たいコーヒーを手渡された被験者よりも、

架空の人物を温かい人(人間的、信頼できる、友好的)と知覚した。

ごく短い時間、手の皮膚に身体的な温かさを感じた経験が、

実際に対人的な温かさの印象を喚起したのである」。

と実際の触覚で一番相手を感じやすいのは、

温かい↔️冷たいという触覚であり、それが人間的である、

信頼できる、友好的であるという相手への評価につながるのです。

身体で感じたことが、相手への判断に影響を与えるのです。

 

さらに同書では、「人間でも、胎児で最初に機能し始める感覚は触覚だと考えられて いる。

それは妊娠の第8週前後のことで、」「幼児期の触れ合い不足の悪影響は、

比較的容易に解消できることが分かっている。

人手不足の児童保護施設で、1日20~60分、子供を優しくマッサージし、

手足を動かしてやったところ、触れ合い不足の悪影響 はほとんど打ち消すことができた。

この接触療法を施した赤ん坊は体重の増加ペースが上がり、

感染に強くなり、よく眠り、あまり泣かなくなった。

また、運動 調整能力、注意力、認知スキルの発達も早まった」と

1日20分から60分のスキンシップが、免疫力向上に効果があったとしている。

最近冷めた夫婦関係だと思う人は、手を繋ぐ、肩を寄せる、

マッサージをする、ハグをするなど、何かスキンシップを

20分ほどとってみると夫婦関係だけでなく、

健康になり人生がより幸せに感じられるようになるので、

是非お試しください。

 

そして同書ではスキンシップで伝わりやすいコミュニケーションについての研究も記されている。

「困惑、嫉妬、誇りという内向きの感情はうまく伝わらないことが分かった。

外向きの感情である愛情、感謝、同情は、

偶然によるよりもはるかに高い確率で解読

された(愛情は、多くの場合、腕を撫で、指を絡ませる動作で、感謝は握手で、同情は 軽く叩いたり撫でたりする動作で伝えられた)。

ほかの研究(26)から顔の表情による伝達が

容易であることが分かっている感情群では、

怒り、恐怖、嫌悪は接触でもうまく伝わったが

(怒りは叩いたりつねったりする動作で、恐怖は震えとつねりで、嫌悪は押しる 動作で伝えられた)、

幸せと悲しみと驚きは伝わらなかった」困惑や嫉妬や誇り、幸せや悲しみという内向きの感情は、

やはり五感全てを使ってのコミュニケーションでないと伝わらないのかもしれません。

 

手段は、スキンシップ、会話、表情、身体の使い方、

スマホなどいろいろありますが、

何れにしろパートナーとコミュニケーションが

取れることが最強の関係性構築に繋がるのです。

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