共生農場
足の踏み場が無い汚部屋の妻
よく漫画やドラマで足の踏み場がない部屋を見ることがありました。
それを現実に目の当たりにするまで、遠い世界のことで本当に足の踏み場がなくなる部屋の実感がなかったのです。
しかし、結婚してしばらくすると、自分の家でそれを見ることになったのです。
結婚する前に家を買おうといろいろ見ていたのですが、預金で買える家が都内ではなかなかなく、
裁判所の競売で何度か入札してやっと落札することができたのです。
しかし、元所有者が占有していたので、すぐに自分で使うことができませんでした。
仕方なく、明け渡しとリフォームがすむまでの間は、当時私が住んでいたワンルームに同居することにしました。
大家さんに3ヶ月くらいは同居する旨ご挨拶に行きご了解を得て新婚生活がスタートしたのです。
ワンルームは狭いので元妻もあまり荷物を持ってこなかったので、
床にモノがあふれ足の踏み場がなくなるということもありませんでした。
落札した家は執行予定日の前日に占有者がいなくなったので執行はせず、
残置物の所有権を放棄してもらいこちらで処分しリフォームをしたのです。
やっと住めることとなり引っ越しをしました。
間取りは3階建ての5DKで3階の2部屋はそれぞれの個室として使うことにしたのです。
1階や2階は二人の共有スペースで、
特段細かい取り決めはしなくても整理整頓された状態で生活することができました。
ビックリしたのは、3階の元妻の部屋です。
引っ越し後しばらくして元妻の部屋を見ると足の踏み場が本当にまったくないのです。初めて見た光景でした。
驚き本人に「これじゃ足の踏み場ないじゃん。片づけなよ」と言ったところ「えっ、あるよ」と言いながら、
足先で床の服をずらしながら進んでいてさらにビックリしたのです。
さらに「少しは畳んでしまったら」と言うと「1階と2階は整理整頓してる。
ここは私の部屋だからいいでしょ」と言い、全く片付けようとしませんでした。
その家には数年間住んでいたのですが、その間は床の見えない部屋のままでした。
その後子供が生まれた時に新しい家に引っ越しました。
そこでは、やはり床にモノを置く癖が抜けず、共用部でも床にモノを置きだしたのです。
元妻に定位置を決めて物を整理するように話したのですが、変わることはありませんでした。
片付けの本を買いプレゼントしても読みませんでした。
定位置の提案をして整理をしても続かないのです。
やはり人を強制的に変えることはできないものです。
そんな生活の中であるとき閃いたのです。もしかしてこれで床を片づけるかも、という方法です。
結果的には、元妻でも自発的に床にモノをあまり置かなくなる方法となりました。
それを買って使いだしたら、なんと自発的に床を片付けることをしたのです。
それは、ルンバです。自分で掃除機をかける必要がなく、
出かけるときにスイッチを入れるだけで部屋の掃除をしてくれるのです。
床にモノが多く散乱しているとルンバは掃除ができません。
ルンバが掃除しやすいようにと床の片づけをするようになったのです。
夫が何百回いや千回以上言っても聞き入れなかった床の片づけをするということをルンバがあっさり簡単にクリアーにしてくれたのです。
ルンバ恐るべし、と言うか、やはり自発的な意思決定に勝るものはないと実感しました。
このケースでは、自分で掃除機をかけるよりは、床を片付けルンバで掃除するほうが楽だと感じたということです。
本来は衣替えの時に、ときめかない服を処分すれば収納もスッキリするのです。
自分が生活する空間の整理ができていると、考え方もスッキリとまとまりやすく、楽しく幸せに過ごせるものです。
人を強制的に変えることはできません。
汚部屋の主が片づけたくなるようなプランニングを本人の話の中から見つけ出し、
本人の意思決定として進めるのがいいのです。
元妻の場合は、知人の家でルンバを使っていて、それを羨ましがっていたからこそルンバを買うことで改善できたのだと思います。
自発的な決断が必要なのです。
あなたのパートナーが、自発的に片づけをしたくなる動機のネタを会話の中から探れると汚部屋は無くなります。
片づけたらご褒美では一時的に片づけて綺麗に整理整頓されるかもしれませんが、ご褒美の後にまた元に戻ります。
餌で釣る方法では難しいのです。おそらくまだ汚部屋の主であると思います。
その課題をクリアーにすることで、
彼女の人生がより楽しく幸せなものに変わるのではないかと思っています。
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