泥汚れと闘う

おはようございます。

活発に外で遊んできた子供たちですが、悩みの種は「泥汚れ」です。泥で煮しめたようになっていて、「これどうするんだ?」と戦意喪失してしまうほどでした。「どうせ泥で汚くなるのだから、こっちのダサい洋服を着てもらおう」と親が用意したところで本人が納得するわけがありません。お気に入りのカッコイイ洋服を着て出かけます。そしてそれが泥まみれになって帰ってきます。「親の気持ち子知らず」ということなんでしょう。本人が気に入ったカッコイイ服を何とかよみがえらせるようにするのが、大人の務めなのかもしれません。

泥の主成分はケイ酸です。これが40%~60%ほど含まれます。このケイ酸ですが、水溶性のものと不溶性のもの、酸に溶けるものとあるそうです。不溶性のものについては水には溶けないので繊維の奥に詰まってしまうと落ちないのです。洗濯においては物理的に「押し出す」という形で落としていくものです。他にはカリウム、カルシウム、鉄などの鉱物類が含まれています。

油汚れは洗剤で溶けるのですが、泥汚れは溶けません。しかし、洗剤を使うと粒子が滑るので物理的に動かしやすくなります。先人より伝えられてきた秘伝はやはり「ウタマロ石鹼」です。神主さんの足袋は泥で汚くなることが多いにもかかわらず、いつもきれいになっているのはウタマロ石鹼でこするということをやってきたからだそうです。石鹼の前にできるだけ泥をはたき落としておきます。そして石鹼でこすります。石鹸の成分で白くなるまでこすります。両面をこするようにすることで泥粒子が奥に入り込むのを防ぐことができます。浮いた泥は水で一度流しておきます。

それでも落ちない時は漂白剤を使います。漂白剤というと「ワイドハイター」のような液体のものが便利なのですが、泥汚れには粉末の漂白剤を使います。ぬるま湯にこの酸素系漂白剤を入れて浸け置きしておきます。そうするとシュワシュワと泡が出てきてます、この泡が汚れを包み込んで浮かすことができます。液体タイプより粉末タイプの方が作用が強力のため、使用できるものかは製品の注意を読んでからにしてください。

下処理が終わった後は、いつもの洗濯物と一緒にコインランドリーでまとめて洗います。コインランドリーは水粒子を機械の力で細かくすることができるので、繊維の奥に入りこむことができます。そして、泥を「物理的に押し出す」ことが可能です。また、特別な設定をしなくてもぬるま湯で洗うことができるので、洗浄力が最も高い状態を維持することができます。

泥汚れを落とすことは難しいですが、やってやれないことはありません。この達成感をぜひ味わってみてはいかがでしょうか?