共生農場
あり方
あり方とは、ありよう。ありさま。
現在ある形や、本来のあるべき形のことです。
形ですから、思いや考え方が姿勢や表情、
行動に現れているということです。
あり方と対比される考え方に、やり方があります。
この対比を師匠から、その師匠の話として教わりました。
『7つの習慣』で有名な、スティーブン・R・コヴィー博士の話です。
アメリカ合衆国の建国200周年(1976年)を前に、
コヴィー博士は、ある壮大な事業に取り組んでいました。
アメリカが誕生してから200年の間に出版された、
「成功」に関する書籍や文献を調べあげ、
どうすれば成功できるのか、ということをまとめようとしていたのです。
コヴィー博士は、200年におよぶ膨大な量の書籍や文献を調べるうちに、
建国から最初の150年間とそれ以降の50年間では、
語られている内容が全く違っていることに氣が付いたたのです。
最初の150年間では、「誠実」「誠意」「忍耐」など、
高い人格や人間性を中心にした文献がほとんどでした。
しかし後の50年では、「他人に好かれる技術」
「コミュニケーションの取り方」「個性や社交的なイメージの作り方」
などのスキルやテクニックばかりになっていたのです。
コヴィー博士は、高い人格や人間性を重視する前者の考え方を
人格主義、後者を個性主義と名付けました。
分かりやすく言えば、最初の150年間は、
人としてのあり方を成功の必須条件とし、
後の50年間は、やり方ばかりが追求されていたのです。
師匠のセミナーのスタッフの育成の場でも、
このあり方とやり方のバランスが議論されることもありました。
私は、どっちも必要、そのバランスが大切だと思っています。
やり方からあり方を学ぶこともできるのです。
経験して体感しないとわからないこともあるのです。
あり方とは、天与のものが様々な体験を通じて、
磨かれて現れてくるものだと思っています。
やり方で磨かれるのです。
ダイヤモンドを研磨するのがダイヤモンドであるように、
人間を磨くものは人間です。
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