知らないうちにハラスメントをしている?

こんにちは。

台風が来ています。外を歩くと風と雨が強くなっています。

この後雨が止む予報になっていますので、それまでは家でできることをやる予定です。

今日は雨なので、柔軟剤の効果という少し難しい内容です。

洗剤はマッチ棒に例えられるのですが、頭の部分が水に溶ける成分、棒の部分が油に溶ける成分でできています。棒を汚れに刺して繊維側から洗剤側へはがします。その後汚れを洗剤で丸く包み込んで水流の力で飛ばします。こうして汚れを落としていきます。洗剤の頭の部分がマイナスの電気を持っています。

一方、柔軟剤は頭の部分が水に溶ける成分、棒の部分が油に溶ける成分でできていますが、プラスの電気を持っています。この性質から「逆性せっけん」と呼ばれます。汚れを落とした後、仕上げに柔軟剤を入れると電気を打ち消すことができます。これにより静電気の防止ができます。棒の部分を表面に並べることで油膜を作ることができますので、肌触りを柔らかくなめらかにすることができるのです。柔軟剤のプラスの電気は殺菌効果がありますので、除菌・消臭が同時にできます。

その上で今はやりの「香る柔軟剤」というのがあります。香料を繊維につけて長持ちさせる工夫がされており、いつまでもにおいが続くことができます。このにおいが自分好みならばいつまでも幸せな気持ちになるのですが、残念ながらそうでない人がいるのです。これを「スメルハラスメント」略して「スメハラ」といいます。または「香害」といいます。においというのは鼻のセンサーで直接感知したのち、嗅覚神経を通って脳の大脳辺縁系という場所へ伝えられます。ここは大脳新皮質と違い、本能・情動を担当する場所です。理性でどうにかなる場所ではないということです。その後、視床下部といわれるホルモン工場へその情報が伝わり、ホルモンという形で実行に移されるのです。これはいいにおいだと大脳辺縁系が感知すると、幸せホルモンであるセロトニンの量を増やします。一方、悪いにおいだと感知すると、緊張ホルモンであるノルアドレナリンの量を増やします。緊張が続くと体は不調を訴えるようになります。

コインランドリーで使われる柔軟剤は独自に開発された成分です。オレンジオイルが配合されているため、洗剤効果を打ち消すとともに、さっぱりとそれでいてふんわりとした仕上げになります。これを乾燥機にかけるとそのわずかなオレンジの香りさえ飛んでしまいます。「香害」を発生させない、誰にでもやさしい洗濯がコインランドリーに行けば簡単にできてしまいます。